東町通り
東町とは
東町は、江戸期に日高別院を中心とした寺内町として発展しました。御坊という地名も、日高別院の「御坊様」が由来と言われています。
周辺には歴史ある建物や町屋が残り散策にはオススメです。
東町通りの場所
西御坊駅から松原通り商店街や、小竹八幡神社、新町周辺を散策しながら
東町通りに来るのがいいかも。
今回の散策ルート
今回は少し距離が長めなコースです。
その代わり見どころが多く、散策を楽しんでもらえるはずです。
東町の歴史ある町並み
岸野酒造本家
木造2階建で大正8年に完成。
1797年創業で代表的な日本酒は紀州美人となっています。
残念ながら閉業しており、建物がだいぶ傷んでいます。
清酒『日章光』の文字。
志賀屋 川瀬家
川瀬家は江戸時代に建てられた建物です。
大正から昭和にかけて林業で財を成したようです。
浄土真宗本願寺派 日高別院(日高御坊)
浄土真宗本願寺派の寺院。
別名、日高御坊
この日高御坊から地名『御坊』の由来になったとされている。
境内には樹齢423年のイチョウの巨木(和歌山県天然記念物)がある。
さらに境内には御坊幼稚園があり大正4年(1915年)設立
鼓樓
鼓楼(ころう)とは、中国、日本、東アジア圏においめ、城郭、都市、宗教施設敷地内などに建てられる、太鼓を設置するための建物。
太鼓を鳴らして、時報や、緊急事態の伝達などに使われていた。
太鼓楼などとも言う。
日高別院周辺はこんな感じに歴史ある建物が軒を並べている。
傷んだ建物もあるが、多くは綺麗に保存されているのが嬉しい。
格子窓の下には竹矢来(犬矢来)が設置されています。
竹矢来を設置する理由が、泥はねや犬の小便から家を守る、泥棒よけや、盗み聞き防止
などの効果があるらしい。
伊藤家住宅 (国登録有形文化財)
日高別院から少し行くと右手に見えてくるのが『伊藤家』
一階には出格子、そして軒先に見える板が『オダレ』のようです。
この地域の歴史的意匠である。
壁に塗られている漆喰は鼠色で(雨の当たる場所は色が落ちている)窓の周りは白の漆喰で装飾されている。
この組み合わせは大好きだ。
元地方木材協同組合(旧華岡医院)
寺内町MAPには、旧華岡医院と書かれているが、街中にある寺内町MAPには
元地方木材協同組合とある。
どうやら戦後、一時華岡青洲の孫が事務所で医院を構えていたようです。
一階は窓の面積が広く、玄関の引き違い戸のデザインも凝っていてる。
あと玄関の上の照明も素敵です。
右側手前が伊藤家住宅、その隣が元地方木材協同組合(華岡医院)
向かいには佐竹家住宅主屋もあり、この通りの建物は全てが文化財に見えてきます。
佐竹家住宅主屋
こちらも国登録有形文化財の佐竹家住宅主屋。
明治中期の建物と見られ、後の大正後期に移築されたようです。
一階には美しい出格子、二階は黒漆喰と二つの格子窓。
壁の両サイドには袖壁が設けられている。
そば&Cafe なかがわ 旧中川邸 (国登録有形文化財)
旧中川邸を改修し、そば&Cafeなかがわに。
30年以上空き家で所有者も管理に困り、更地にしようと考えていたようです。
それを知った、御坊まちづくり委員会の方が古い町並みを保存させようと、所有者の了解を得て、購入者を探したところ、社会福祉法人和歌山県福祉事業団が手をあげたようです。
これほどの貴重な建物を残してくれた方に感謝しかないです。
https://www.wfj.or.jp/nakagawa/
旧中川邸内は見学できるようになってます。
薗徹薬局
一部リフォームされていますが、こちらも歴史ある建物です。
代々薬業を営まれています。
ここで見てもらいたいのが、平屋の建物の庇の下です。
ちょっと見にくいですが、昔の木製の看板が端から端まで並んでいます。
昔の薬の看板のようですね。
こちら大変興味深く拝見させて頂きました。
東町通りもいよいよ終盤。
この辺りもレトロな建築物が残っており、明治、大正、昭和初期の建物が両サイドに並んでいます。
散策ルートの紫の丸の辺りです。
きし屋のレトロな看板
相当年季の入った看板。
日用品や菓子、食品に贈答品を扱っていた『きし屋』
現在は営業していません。
中松金物店
きし屋の隣には中松金物店。
御坊市には金物店が多く残っている。
この中松金物店は創業明治40年(1907年)の歴史ある店です。
店内の床下には防空壕が残っているようです。
中松金物店倉庫
こちらはナカマツ金物店の倉庫かな。
大きな倉庫でレトロな感じがたまりません。
止まれの標識がひょっこりはんしてます。
たしかにこの場所なら見落とす事ありません。
ギフトきした
結納品一式、進物専門店の看板がありました。
こういったお店も、ほとんど見る事はなくなりましたね。
風呂 神具 ウエノヤマ
風呂と神具という異色の組み合わせが気になるウエノヤマ。
現在は営業していないようだが、建物を見る価値はあり。
現在は戸が閉まっておりますが、営業していた時期にはかなり良い雰囲気の店舗でした。
初めて東町を訪れた時の感動を今でも覚えています。
堀口金物店
ここにも金物店。
こちらも歴史ありそうなレトロな外観。
古川サイクル
京染 つむら
東町周辺の建物
正宗屋酒店
昭和3年に完成した正宗屋酒店。
鉄筋コンクリート造りの二階建。
中央の玄関の上には持ち出しの庇があり、上部には『正宗屋酒店』の文字が彫り込まれている。
この頃のこういった建物がすごく好きで、一時期あちこち探し回った事がありました。
和歌山には意外と少ないんですよね。
散策ルートの地図の緑の丸の場所です。
Coffee メイコー
正宗屋酒店の近くにあるCoffee メイコー。
次はこちらの道に入っていきます。
散策ルートの黄色の丸の場所になります。
割烹 松葉
こちらにも昔の面影が残る建物があります。
細い通りに抜群の存在感を放つ『割烹 松葉』
こちらは御坊寺内町マップには掲載されていません。
散策ルートの赤の丸の場所になります。
手前の建物も同じような感じでしょうか?
ちょっと文字が読めないので店名はわかりませんが。
なんとも派手な建物ですね。
2階の外壁が現在黄色っぽいですが、軒下部分は雨があたりにくいから緑っぽいんだよね。
なので昔は緑色だったのではないだろうか。
横町のおすすめ
御菓子司 有田屋
それでは横町に入っていきます。
こちらも相当歴史ある和菓子屋の有田屋。
訪れたのが五月という事で、かしわもちの旗がでていました。
うだつ風看板
うだつ風にデザインされた看板がかっこいいですね!
これ夜になると光のかな?
ショーウィンドウ
ショーウィンドウのディスプレイも季節によって変わっていました。
中川家住宅
横町からも中川家住宅が見れます。
見学の方はこちらから入れると思います。
ただ水曜日は定休日で入る事ができないので気をつけてきださい。
中町の歴史ある町並み
映画監督 野田幸男生家跡
散策ルートのオレンジの丸の辺りです。
菊水堂
御坊と言えば釣り鐘まんじゅう。
寺内町周辺だけでも、こちら菊水堂、つりがね本舗、本町商店街の湖月堂本店などで購入できます。
丸金精肉店 中町店
ほんまち商店街にある、丸金精肉店の中町店。
こちらにもミンチカツやコロッケ、フランクフルトなどもあるみたい。
次はこちらで買ってみよう。
堀河屋又兵衛家住宅主屋
日高別院の裏の通り、中町通りに面している。
建てられたのが江戸末期で昭和初期に改修されている。
こちらも出格子に軒先のオダレと、御坊の町屋らしさがでている。
旧町内で最古の民家
寺内町MAPにて旧町内で最古の民家と紹介されています。
そのわりには、調べてみても何もでてこない。
気になりますが今回の東町〜横町〜中町散策は終了です。
長くなりましたが最後までありがとうございます。
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