絶景の宝庫 和歌の浦を歩く
和歌浦とは
和歌山市の海沿いに広がる「和歌の浦」は、昔から多くの人に親しまれてきた景色のきれいな場所。万葉集にもたびたび登場し、いまでは「絶景の宝庫 和歌の浦」として日本遺産にも選ばれています。
今回は、不老橋や塩竈神社、玉津島神社、奠供山、紀州東照宮、和歌浦天満宮など、和歌の浦の歴史や景色をじっくり楽しめるスポットをめぐってみました。
- 絶景の宝庫 和歌の浦を歩く
- 不老橋
- 鹽竈神社(しおがまじんじゃ)
- 玉津島神社
- 鏡山
- 和歌の浦あしべ庵
- 奠供山(てんぐやま)
- 妹背山・三断橋
- 紀州東照宮
- 和歌浦天満宮
- 和歌浦天満宮 社殿
- 和歌浦に来たなら一緒に周りたいおすすめスポット
不老橋
和歌山市の重要文化財のアーチ状の石橋
不老橋は片男波松原にあった東照宮御旅所の移築に際して
紀州藩10代藩主、徳川治宝の命により架けられた橋。
嘉永4年(1851年)に完成したようです。
市指定文化財に登録されています。
和歌祭りの時に、徳川家や東照宮の人達が御旅所に向かい通行した『お成り道』に
架けられた。
色々と知らないワードがあり、正直あまりわからないので調べてみました。
※御旅所(おたびしょ)とは、神社の祭礼で神輿が巡行する際に一時的に
神霊を安置する場所
※お成り道とは、身分の高い人が通るために整備された特別な道。
江戸時代のアーチ型石橋は、九州地方以外では珍しいようです。
不老橋の修復
不老橋と刻まれた親柱。
たしか何年か前に不老橋の欄干と親柱が破損して修復工事を行っていました。
橋の近くに立札があり、修復のことを書いていました。
どうやら樹脂で複製品を作り、設置しているとの事。
不老橋は設置されて160年以上が経っているので、見学する際には
十分気をつけてください。
こちらの欄干も手前は古く、奥は修復されたのではないかな?
今までにも何度か修復してきたみたいですからね。
和歌浦のシンボル『不老橋』今後も大事に保存していきたいですね。
不老橋の場所とアクセス
JR和歌山駅、南海和歌山市駅からバスで『不老橋』下車。
駐車場
和歌浦あしべ庵に無料駐車場が10枠分(1枠は思いやり駐車場)があります。
この辺りを観光する場合は、ここを拠点にするのがいいですね。
鹽竈神社(しおがまじんじゃ)
不老橋と道路を挟んで向かい側にあるのが鹽竈神社。
1917年(大正6年)鹽竈神社は玉津島神社の祓所から神社になったようです。
安産、子授けの神様として有名で、うちも妊娠5ヶ月目の『戌の日』に安産祈願に行き、お世話になりました。
※祓所とは、神社で神様に対して身を清め、罪や穢れを払うための場所
玉津島神社
和歌山市の風光明媚な景勝地・和歌の浦に鎮座する玉津島神社(たまつしまじんじゃ)は、万葉の時代から「和歌の神」を祀る聖地として知られてきました。創建は神功皇后の時代とも伝わる由緒ある神社で、文芸や芸術の上達、美を願う人々からも深く信仰されています。
ご祭神は、天照大神の若い姿ともされる稚日女尊(わかひるめのみこと)をはじめ、神功皇后、衣通姫尊など女性に縁の深い神々。万葉集や古今和歌集などにも詠まれ、和歌の浦が「和歌の神が宿る場所」と呼ばれる由縁にもなった存在です。
境内は静かで清らか。隣接する奠供山(てんぐやま)や塩竈神社とともに歩けば、古代の歌人たちが眺めたであろう風景が広がります。和歌の浦の歴史や文化を体感したい方には、ぜひ立ち寄っていただきたいスポットです。
玉津島神社前に駐車場があります。
鏡山
玉津島神社を訪れたなら、必ず寄っていただきたいのが鏡山。
山登るのはしんどいよって思った方、安心してください
すぐ頂上ですから。
鏡山は鹽竈神社の裏手にあり、玉津島神社の向かい側に入り口があります。
鏡山からの展望
こちらが鏡山からの展望。
不老橋があり、隣には『あしべ橋』、奥には片男波が見えます。
それほど大変な思いをせずに、この景色が見れるなら登るが正解ですよ。
カメラを少し左に振るとこんな感じ。
ぜひ天気のいい日に登ってみてはいかがでしょうか。
和歌の浦あしべ庵
2024年にオープンした和歌浦の魅力発信拠点『和歌の浦あしべ庵』
恥ずかしながら、このブログを書くために撮影に行った日に知りました。
敷地内には無料駐車場やトイレも完備されており、観光に訪れる方の強い味方である。
ここを拠点に、不老橋や鹽竈神社、玉津島神社に観海閣などを観光できます。
元は1929年に福島嘉六郎が別荘として建設。
後に市が2020年に買い取り、現在に至ります。
あしべ庵は母屋棟と離れ棟がありますが、母屋棟は入館不可とパンフレットに書かれていました。
写真は離れ棟で、こちらは自由に見学できるようでした。
利用案内
開場時間 10時〜16時
休館日 月曜日、12月29日〜31日※1月1日〜3日は開場。
入館料 無料
駐車場 10台(思いやり駐車場1台)
奠供山(てんぐやま)
鏡山同様に奠供山も登っておいた方がいいですよ。
場所も玉津島神社の裏手にあるのでわかりやすいです。
鏡山より少し大変ですが体力に自信がなくても登れます。
奠供山からの展望
聖武天皇が和歌浦に行幸した際に、奠供山からの景観に感動し、明光浦(あかのうら)
と名付けたそうです。
明光浦の明光が、近くにある明光商店街の名前の由来なのかな。
奠供山と鏡山は近くにあるので、見える景色に差がないように思うかもしれませんが、
こちらは和歌浦漁港や和歌浦天満宮方面がよく見えます。
望遠レンズなら和歌浦漁港がよく見えます。
妹背山・三断橋
徳川頼宣が、干潟に浮かぶ妹背山に自由に渡ることができるように設置した橋。
中国西湖の『六橋』を模して造られた県内では最古の橋。
※現在は観海閣の復元工事のため、三断橋の隣に仮設の工場通路が造られています。
観海閣
三断橋を渡り、干潟に浮かぶ妹背山に。
そこからぐるっと裏に周ると見えるくるのが観海閣です。
観海閣は頼宣が慶安年間(1648~1652)に木造で建てられいます。
後の昭和36年に第二室戸台風で流出。写真の建物はコンクリートで再建されたものです。
しかし、現在当時の姿を復元する工事をしており、立ち入る事はできません。
観海閣復元工事
2025年5月末現在。
どんな姿になるのか楽しみです。
紀州東照宮
紀州東照宮とは
創建:1621年(元和7年)
御祭神:徳川家康(東照大権現)
創建者:徳川頼宣 家康の十男であり、紀州藩の初代藩主
紀州東照宮の場所と駐車場
駐車料金は1時間以内300円。
1時間超過は500円追加なので気をつけてください。
駐車券を持って拝観すると、駐車料金が1時間無料になるようです。
和歌浦の絶景地にたたずむ「紀州東照宮」
極彩色の社殿と、歴史ある石段、そして海を望む絶景が調和した、まさに“隠れた名社”とも言える存在です。今回は、そんな紀州東照宮の見どころを紹介します。
鳥居をくぐると木々が生い茂る参道を歩いていきます。
参道の石灯篭は紀州藩の家臣が奉納したもの。
108段の石段
参道には高さと急勾配で知られる108段の石段(別名 侍坂)があります。
毎年5月に行われる『和歌祭り』では、約1トンもの神輿を担いで、この石段を駆け下るそ
うです。
もちろん、急な階段は体力的にきついって方は、左にゆるやかな階段があるので安心して
ください。
108段の石段を登ると、
こんなに木が茂ってたかな。
だけど苦労して登って見る景色は絶景だ。
楼門
豪華絢爛な楼門を抜け境内に。
こちらも国指定重要文化財に登録されています。
紀州東照宮境内
奥に唐門、拝殿、本殿となりますが、拝殿と本殿は写真撮影は禁止になっています。
凄く豪華に装飾された社殿は、『西の日光』と呼ばれるほど。
もちろん、本殿、拝殿、石の間、瑞垣、唐門や東西回廊なども重要文化財に登録されてい
ます。
拝観料:大人 300円 小中高生:100円
時間:9:00〜17:00
神輿舎。
ここに和歌祭りに担ぐ神輿が納められているわけですね。
和歌浦天満宮
学問の神様を祀る和歌浦天満宮
和歌浦天神山(標高93m)の中腹にある「和歌浦天満宮」は、学問の神様・菅原道真公を
祀る由緒ある神社。
太宰府天満宮、北野天満宮とともに日本の三菅廟といわれる。
毎年多くの受験生が訪れている。
※三菅廟とは太宰府天満宮、北野天満宮、和歌浦天満宮の3つを指す言葉。
和歌浦天満宮の場所と駐車場
和歌浦天満宮の前にはコインパーキングがあります。
1時間400円と和歌山市内では割高な料金。
1時間超えると30分ごとに200円。
最大料金は1,000円となっています。
和歌浦天満宮の急勾配の階段
和歌浦天満宮に到着して一番最初に目につくのが、この急勾配の石階段。
50段と段数は紀州東照宮の半分ほどだが、とにかく上がりづらい。
蹴上げはバラバラ、踏面はデコボコで非常に危ない。
手摺りを持って、ゆっくり慌てず上がってください。
足腰に自信がない方、小さいお子様連れの方はゆるい階段
足腰に自信がない、又は小さいお子様がいる方はこちらのゆるい階段を使ってください。
少し遠回りになりますが、安全に上がっていけます。
それでも足元は悪いのでゆっくり歩いていきましょう。
楼門から和歌浦を一望
辛い階段を上がりきると、楼門前からご褒美の絶景。
手前に御手洗池公園、奥には片男波、和歌浦湾が一望できます。
紀州東照宮より高さはないが、生い茂った木々がなく見晴らし良好。
楼門
なんとも立派な楼門で、こちらの楼門と本殿は国の重要文化財に指定されています。
和歌浦天満宮 社殿
康保年間(964~968)に学問の神・原道真をまつって創建し、関ヶ原の戦い(1600)後に紀州に入国した浅野幸長が、慶長11年(1606)に再興した。豪華に装飾された社殿は、後に江戸幕府の大棟梁(建築部門の総監督)となった平内政信が手がけた。
引用元 和歌の裏日本遺産活用推進委員会
参拝時間:8:00〜17:00
拝観料:無料
本殿の前に立って見上げると、極彩色の彫刻が目を引きます。
これは「極彩色彫刻」と呼ばれる技法で、江戸初期の建築美を今に伝える貴重なもの。
神殿を囲む塀の瓦や木組みも見応えがあり、建築好きにもおすすめ。
歴史ある社殿の美しさ、そして高台から望む和歌浦の絶景。
和歌浦天満宮は、学問成就を祈願するだけでなく、静かに心を整える場所でもあると感じました。
和歌浦を訪れた際には、ぜひ和歌浦天満宮にも足を運んでみてください。
和歌浦に来たなら一緒に周りたいおすすめスポット
和歌浦漁港
時間があれば訪れたい和歌浦観光遊歩道
日本のアマルフィ?雑賀崎散策
昭和レトロな明光商店街