【和歌山・紀ノ川】100年の鉄道遺構「河西橋」の歴史と新橋の今
X-Pro2 + XF35mm F2 R WR クラシッククローム 和歌山市西蔵前町
はじめに:歴史ある橋との別れ
和歌山市の紀ノ川にかかる河西橋。この歩行者・二輪車専用の橋が、まもなく100年以上の歴史に幕を下ろそうとしています。現在建設中の新河西橋の完成(2025年8月17日開通予定)とともに、この古い橋は取り壊される運命にあります。今回は、和歌山市民に長年愛され続けてきた河西橋の魅力と歴史をお伝えします。
河西橋の基本情報
市内西蔵前町と市内北島を結ぶ、歩行者、二輪車専用の橋。
全長478m 道幅2.8~3.8m。
大正3年(1914年)に、加太軽便鉄道の和歌山口〜加太間の紀ノ川橋梁として開通、小型蒸気機関車が走っていたようです。
しかし、1953年(昭和28年)の7月の水害の被害にて鉄道利用を中止。
橋は市が買い取り、道路橋となる。
河西橋の場所
場所はこちら。
電車で訪れるなら、南海和歌山市駅を利用してください。
車の場合は南海和歌山市駅周辺にコインパーキングがたくさんあるので、そちらを利用して下さい。
歩行者・二輪車専用の河西橋の記録

2024年11月撮影
歩行者・二輪車専用の橋となるも、1966年の台風で橋梁2カ所が流出。
改修が重ねられ、補修跡が目立つなんとも味わいある橋で和歌山市民に愛されている。
今なお利用する方は多い。

私も自転車を購入後、河西橋をよく走るようになった。
おそらく、このレトロな見た目に惹かれているのかもしれない。
それほどに魅力ある橋なのは間違いない。

以前はまっすぐ古い橋が道路に繋がっていたが、新橋建設のためか旧橋は寸断されている。
代わりに仮説の橋が道路と河西橋を繋いでいる。

レトロな街灯が醸し出すノスタルジー

この電灯が良くないですか!
昔の道路なんかにはこんなのが立っていたような気がするのですが。
夜には来た覚えがないので、どんな感じなのか見てみたいですね。
河西橋が解体される前には必ず撮影に行きたいです。
旧和歌山市駅と河西橋
X-Pro2 + XF35mm F2 R WR クラシッククローム 和歌山市北島
こちら北島側から2017年撮影。
写真左側の茶色い大きな建物が南海和歌山市駅。
このブログではもうお馴染みです。
この河西橋と和歌山市駅の組み合わせは残念ながらもう見れません。
橋はまだ残っていますが、和歌山市駅は新しく建て替えられました。
これは非常に残念ですが、新しくなった河西橋と市駅の組み合わせも楽しみではあります。
新南海和歌山市駅と河西橋

こちらは和歌山市駅建て替え後。
やはり以前の茶色の駅ビルのイメージが強すぎて、今はまだしっくりきません。
さらに河西橋がなくなると寂しくなりますね。


下に降りて撮影したかったのですが、この時は新橋建設中のため橋の下周辺は立ち入り禁止になっていました。
現在は新橋も完成し、通行規制はありません。

こうして間近に歴史ある橋脚を見ることができます。
傾いた橋脚


橋脚をよく見てみてると、一つだけ明らかにおかしな場所がある。
どう見ても斜めになっており、コンクリートで補修されている。
70年前の台風によるものだと書いていたが、今までよく何事もなかったものだ。
旧河西橋と新河西橋

いよいよ開通(2025年8月17日)する新河西橋と旧河西橋。
こうして新旧一緒に見れるのは今のうちですね。
新河西橋開通 2025年8月17日

2025年8月17日に新河西橋が開通した。
全長473メートル、幅6メートルの歩行者・二輪車専用橋梁。
大きく変わったのが、歩行者と二輪車の通行帯が別になったこと。
さらに橋の幅も倍近く広がり、二輪車の対向も安心だ。
これにより安全性が格段に向上した。
新河西橋から見る旧河西橋

さっそく自転車で新河西回廊を走ってみた。
やはり路面が綺麗だから走りやすい。
左手に旧河西橋を見ながら、新河西橋を渡るのは何ともいえない気持ちになる。
ただこの構図は今しか見れない貴重な写真でもある。
新河西橋には座れるスペースも

新河西橋の中間ほどに、休憩スペースがある。
四角い石の椅子が置かれており、座って紀ノ川を眺める事ができる。
ただこちらは歩行者のみが利用できるスペースである。
防護策には河西橋の歴史を知る事ができる案内板がつけられており、興味がない人でも、ついつい読んでしまうであろう。

南海和歌山市駅が建て替えられ、周辺には大きなマンションが増えた。
河西橋も新しくなり、以前の景色とは見違えるほど変わってしまった。
やはりそのへんは残念で仕方ない。

あっというまに新河西橋を渡りきってしまった。
せっかくなのでUターンしてもう一度渡ってきます。
紀ノ川大橋から見る河西橋
X-Pro2 + XF35mm F2 R WR クラシッククローム 和歌山市湊
こちらは紀ノ川大橋の上から見る河西橋。
河西橋の方が上流になります。
橋脚の間隔が違うので、なんだか変な感じ。
旧河西橋の撤去工事が始まったが

旧河西橋の撤去が始まったのは知っていたが、先日ニュースを見てビックリ。
撤去工事中に橋が崩れてしまったようだ。

落ちたのは、旧河西橋の中間あたりの約40mの区間。
幸い怪我人はおらず、市が原因を調査中とのことです。

おそらく何か原因があっての落橋だと思いますが、現役を終えて新しい橋ができたので安心して崩れたのかもしれない。
長い間お疲れ様でした。
最後に
河西橋は、大正時代から現代まで、和歌山市の変遷を見守り続けてきた歴史の証人です。鉄道橋として生まれ、市民の生活道路として愛され続けた100年余りの歳月。その役目を終える日が近づいています。
新しい河西橋の完成は地域の発展にとって喜ばしいことですが、同時に歴史ある橋との別れでもあります。気になった方は、この歴史ある橋がなくなる前に、ぜひ一度歩いてみてください。きっと、和歌山の歴史と人々の営みを感じることができるでしょう。
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歴史ある南海紀ノ川橋梁
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