紀伊細川駅から歩いて極楽橋駅を目指す【前編】

九度山駅から極楽橋駅まで歩いて行けるのか?
全2回にわたり、高野下駅、下古沢駅、上古沢駅と歩いてきた。
残念ながら私は上古沢駅でリタイアし、九度山駅まで電車に乗って帰ってしまい企画は終了してしまった。
しかし、どうしても極楽橋駅まで歩いて行くことを諦めきれず、今回途中から再開させていただく。

上古沢駅から紀伊細川駅の間は歩くことを断念した。
地図を見た感じでは、駅から駅の距離が長く、ひたすらに山沿いの道を歩く過酷なルートにみえるからだ。
結果的に上古沢駅〜紀伊細川駅間はカットして正解だと思った。
今回歩いた距離は18.27km、時間にして3時間34分(電車通過待ち時間含む)で、前回の九度山駅〜上古沢駅間より距離にすると長いのである。
それでは紀伊細川駅より極楽橋駅にむけて出発する。
南海 紀伊細川駅

紀伊細川駅も下古沢、上古沢に負けじと秘境にある。
標高は363mになり、こちらも集落からかなり坂道を上がった先に駅がある。
駅の周囲は狭く、駅舎全体を撮影するのは難しい。

駅の外観、駅舎内の造りは上古沢駅と似たような感じだ。
こちらも無人駅となっており、乗車証明書を取って電車に乗る仕組みである。
紀伊細川駅のホーム

電車を撮影するにあたり、1番大事なのは時間である。
今回は九度山駅にGRAN天空が到着する一本前の各駅停車に乗車。
先に紀伊細川駅に着き、GRAN天空の通過を待つ算段である。

時間があるのでGRAN天空をどのように撮影するか下見をする。
紀伊細川駅のホームは極楽橋駅方面と難波方面を構内踏切で行き来する。
こちらは極楽橋駅方面だ。

駅舎の窓からは向こうの山が見え、辺り一面緑だらけである。

なんば方面はトンネルになっている。
そうこうしている内にGRAN天空が走ってきた。

GRAN天空がホームに入ってきた。
私はGRAN天空はそのまま通過するものだと思っていたが、紀伊細川駅にて停車した。
どうやらここで、なんば行きの列車と行き違うためのようだ。

停車するとGRAN天空から乗客がぞろぞろと降りてくる。
どうやら時間があるので撮影タイムがあるようだ。
私にとっては思いがけないラッキーである。

なかなか間近で見ることがなかったためテンションが上がる。

ホームを歩きながらGRAN天空の内装を窓越しに見てみた。
流石に内装の写真は撮影せず、いつか乗車した時の楽しみにとっておこう。
駅のホームがアールになっているため、電車とホームの隙間が広くなっている。
乗り降りする際は注意が必要だ。
楽しい時間はあっという間に過ぎ、なんば行きのホームに電車が到着し、GRAN天空は走り去ってしまった。
紀伊細川駅を出発し、紀伊神谷駅を目指す

紀伊細川駅を後にして、紀伊神谷駅に向かう。
地図を確認して、細川の集落にまずは行ってみる。

紀伊細川駅も集落からかなり上がった場所にある。
この日は少し曇りがちだったのが残念だ。

今回は駅からスタートしたため、この上り坂を歩かずに済んだのはありがたい。

駅周辺で工事をしていたようで、軽トラが駅の前に駐車していた。
少し残念ではあったが仕方ない。

ここが紀伊細川駅への入口である。
一応、上古沢駅から歩いてくる方がいるかもしれないので写真を貼っておく。
看板がなければ、駅への通路だとは誰も思わないだろう。

こちらは今回のルートではないが、古い橋が架かっていたので紹介する。
細川に流れる不動谷川に架かる『出合橋』
奥に見えるのが南海電鉄 細川変電所である。

八坂神社


少し歩くと鳥居が見えてくる。
小さな集落に静かに鎮座する八坂神社だ。
八坂神社は伝統的な傘鉾や鬼の舞が伝わる貴重なお社である。


不動谷川に沿って歩く

集落を抜け、不動谷川に沿って歩いていく。
この日は曇り空のおかげで非常に快適で、歩いていても汗ひとつかかなかった。
右側に不動谷川が流れており、川のせせらぎが心地よい。

下に降りる道はないかと探ってみたが見当たらなかった。
靴がドロドロになっていい覚悟なら降りれそうだが。


細川地区の別の集落が見えてきた。
まさに日本の田舎の夏そのもので、魅力的な場所である。

標識に神谷まで1kmと記されている。
ようやく次のゴールが見えてきた。
しかし極楽橋は直進2kmとなっている。
どのみち紀伊神谷駅は必ず訪れたいので、もちろん左ルートを選ぶ。
※紀伊神谷駅に寄らずに、極楽橋駅に向かう場合は直進ルートの方が早い。

ここが分岐点である。
この辺りから『熊注意』や『熊目撃情報あり』の張り紙が目に入る。
所々、木の生い茂った薄暗い道もあるため、歩く際には注意が必要だ。

ここからしばらくは、このような上り坂を歩いていく。
1kmは平地なら余裕の距離だが、坂道が続くと正直かなり辛い。
この状況で熊が出たら、どのように逃げるかを考えるが、逃げ切れる自信はない。

息を切らして歩いていると、電車の走る音が聞こえてきた。
地図を見たところ紀伊神谷駅は近い。
走れば駅と一緒に写真に撮れるか‥っと迷ったが、足が走るのを拒否している。
木の隙間から特急こうやが確認できた。

撮影し前を向くと、なんと開けた場所があるではないか。
これぐらいなら走れたか。

そうこうしているうちに、なんば行きの電車が紀伊神谷駅から出発してきた。

久しぶりに踏切を見たような気がする。
こちらの踏切は紀伊細川1号踏切道だ。
紀伊細川駅から初めての踏切で、最後の踏切でもある。

踏切を渡ると、ついに見えてきた紀伊神谷駅。
ちなみに周辺には民家などはなく、利用する人はいるのだろうか?

紀伊神谷駅に到着である。
しかし駅舎はどこにあるの?ってぐらいに木々に囲まれている。
南海高野線の下古沢駅から極楽橋駅まで、全て秘境駅だと思う。
紀伊神谷駅

駅舎の周りが木々に囲まれ、まさに秘境駅といった雰囲気が漂っている。
昔の紀伊神谷駅の写真を見ると、周辺はスッキリした写真が見られた。
時間と共に木が駅舎を覆い隠してしまった。

個人的に一番気に入ったのが、改札口を抜けてホームに向かう通路だ。
どこか旅館の温泉に向かう通路のように感じた。

もみじがあるという事は、紅葉の時期に訪れるのもいいのかもしれない。
そうなるとまた秋に訪れてみたくなる。

昼間の撮影だが、紀伊神谷駅舎内はまるで夜のような雰囲気だ。
一番驚いたのが、下古沢駅〜紀伊神谷駅まで全駅にトイレがあることだ。

写真右側の貼り紙には、杖をご自由にお使いくださいと書かれている。
返却は南海高野線の最寄り駅へ。
左側の机の上には、駅ノートが置かれており、自由に書き込みができる。
私も何か足跡を残しておけば良かった。

ここが先程紹介したホームへ続く通路だ。
柱も凝った装飾が施されており、歴史ある貴重な建物だと再認識した。


通路を抜け、階段を上がると構内踏切がある。
ホームから構内踏切と駅舎を撮影したが、駅舎はほぼ見えていない。
あまりに見えないのは、それはそれで残念でもある。

こちらが、なんば方面で歩いてきた踏切と道が見える。

極楽橋駅方面。
紀伊神谷駅のホームも大きくカーブしているのが特徴だ。


紀伊神谷駅には、他の駅にはなかった吊り下げられた駅名標がある。
見た感じには、つい最近付けられたかのように綺麗だ。

そして忘れてはいけないのが、こちらの駅名標だ。
紀伊神谷駅は標高473m地点になる。
ちなみに1日平均乗降人員は2024年度が6人のようだ。
南海電鉄の駅では乗降人員が最も少ない。

各駅停車の車両が駅に停車した。

時刻表を確認すると、もうすぐ紀伊神谷駅を通過する列車があるので、外で待機した。
特急こうやが紀伊神谷駅を通過する。

GRAN天空もいいが、個人的には特急こうやの方が好みである。
電車の撮影は難しいですね。
紀伊細川駅から紀伊神谷駅まで歩いたまとめ
紀伊細川駅にてGRAN天空との予期せぬ出会い、小さな集落の田風景に心を癒され、時には熊がでないかビクビクしながら、息を切らして上り坂を歩く。
ひたすら歩いて秘境駅を目指す。
電車で各駅に降りて撮影すればどんなに楽であろうか。
だがそれでは得られない達成感は間違いなくある。
次回はいよいよ最終目的地『極楽橋駅』だ。
九度山駅から極楽橋駅まで歩けるかシリーズ
九度山駅から高野下駅編
下古沢駅から上古沢駅編