古座川町|高池の虫喰い岩

古座川町高池地内にある国指定の天然記念物。
そして南紀熊野ジオパークの一つでもある。
高さ約60m、西面はほぼ全面虫喰い状になっている。
高池の虫喰岩の場所
古座川町ふるさとバス(コミュニティバス)小川線 または 本川線「虫喰岩」バス停下車すぐ
車でお越しの方は道の駅『虫喰岩』を利用してください。
虫喰岩とは

当ブログでたびたび紹介している虫喰岩。
上富田町の保呂の虫喰岩、救馬渓にも虫喰岩があります。
3度目になりますが、虫喰岩について説明させていただきます。
南紀熊野ジオパーク

山肌に無数の穴が確認できます。
まるで虫に食われたかのような見た目が、虫喰岩と言われる由来ではないだろうか。
この穴をタフォニと言い、けっして虫に食べらたわけではありません。
では、なぜこのような見た目なってしまったのか、簡単に説明させていただきます。
①まず岩の隙間に塩分を含んだ水がはいる。
②水分が蒸発して塩の結晶が残る。
③塩の結晶が大きくなると、岩の表面が剥がれ穴があきます。
この行程を繰り返し穴が大きくなるようです。
この岩は約1500年前の南紀熊野の火山活動によって作られたとされています。
岩に伝わる信仰


虫喰岩には昔から「耳の病が治る」という言い伝えが残っています。
穴のあいた小石に糸を通して願をかけると、耳の病が良くなるといわれています。
実際に岩の前には、願いを込めて供えられた小石がいくつも置かれています。
南紀熊野ジオパークの公式サイトでも、この信仰について紹介されています。
虫喰岩にまつわる民話

まず最初に古座川の一枚岩には『一枚岩の守り犬伝説』があり、岩を食べる魔物から一枚岩を守ったという話が伝わっています。
そして、こちらの虫喰岩はその魔物が食べていった跡だと伝わっているようです。
おそらく、高池の虫喰い岩を食べた後に、一枚岩に向かい、食べようとしたところを、守り犬に撃退されたのでしょう。
逆に、一枚岩で撃退されたので、こちらを食べて帰ったパターンもあるかもですが。

岩の頂上近くの洞窟には、五穀豊穣、無病息災を願った行者がまつった祠があるようです。
そこには観音菩薩が安置されていましたが、今は岩の麓の観音堂に移されています。
道の駅 虫喰岩

高池の虫喰岩の向かいには、道の駅『虫喰岩』があります。
車でお越しの方はは、こちらの道の駅の駐車場を利用してください。

道の駅 虫喰岩の営業時間
(観光案内)
9:00〜17:00
(物品販売)
10:00〜16:00
休館日/毎週火曜、水曜日、年末年始 駐車場、トイレは24時間使用可能。
TEL 0735-72-0015
道の駅としての規模は小さいですが、この場所にあるというのがありがたいです。
ここ古座川町には、コンビニもなければ、信号もマンションもありません。
町の約96%が森林となっています。

とても自然に満ち溢れた古座川町。
巨大な一枚岩や、明神の潜水橋、滝の拝、さらには清流古座川など見どころが多く、訪れた事がない方はぜひ一度来てみてください。